一歩も引かない俺の杀気と気迫。
やがて、はぁ…と短いため息をついて彼女が言叶をこぼした。
「もうちょっと、先辈と一绪に入れるかなって思ったんですけど、やっぱりばれちゃったか…。先辈、ほんとにすごい退魔师さんなんだね。私が叶わないくらいに」
それは自白と観念の言叶だった。彼女の表情から抵抗しようとする気配も见れない。
俺から逃げられないという谛めと自分の正体を见破った俺への素直な関心―その二つが彼女の顔から见て取れた。
「そう、私は悪魔。正确にはその中でもすこし珍しい悪魔なんだけど…。あくまであることに変わりないもんね。」
「どうしてこの学校に潜入した?」
「命令だったの。情报を夺ってこいという命令。学校って憧れてたから楽しかったんだけどなぁ…それも终わりか…」
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しゅんとシーリアが顔を伏せる。
その悲しそうな顔を见て、そのかわいさに思わずドキッとしてしまった。
落ち着こうと深呼吸すると教室に入ってきたときの甘い匂いがふわりとした。
さっきより甘さが増した気がするがどうしてか俺はそれを気にするつもりになれなかった。
「ねぇ、先辈!お愿い…私、まだ学校にいたいの!见逃して?私のできることなら何でもするから!」
シーリアが俺を见上げて恳愿する。
そんなに必死になるのはわからないがその诚意は本当なのか目に涙を浮かべている。
涙目で、上目遣い…。あまりの可爱さに心を打ち抜かれたような冲撃を覚えるが表に出さないように冷静さを保ちつつ彼女への质问をする。
「何故そんなに必死になる…?お前の居场所は悪魔侧ではないのか?」
「私…悪魔の力がすごい弱いから悪魔达からも马鹿にされているの。结界を无视できたのは力で破ったんじゃ无くて私の力が低すぎて感知されなかったから…。それくらい弱いから…だから…私にとって皆がいる此処の方が居场所なの…!」
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必死に俺を説得しようと彼女が诉えてくる。
だが、俺の任务は彼女を倒すことだ。此処でその任务を放弃することはできない。
その上、悪魔を见逃すなどは退魔师としてあり得ない行为だ。
わかっている。彼女の言叶がたとえ本当だったとしても见逃していいはずが无い。わかっているのだ。
だが…
「ね!お愿い先辈!见逃してくれたら何でもする!!先辈の欲しい情报、私が持ってるか分からないけど、知ってることは何でも话す!先辈が使い魔にするって言うなら使い魔にもなってあげる!本当に、何でも、するから!」
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