(おわり)
「お、お愿いだ……」
额が床に付く程に、男は土下座をしていた。しかも、全裸である。引き缔まった身体は既に汗に濡れている。また、外からは见えないが、その股间の物は既に盛大にいきり勃ち、脉打っているのだ。
低头する男の前にはベッドがあり、そこには女が座っていた。
耻じらいも惜しげもなく、美しい形の豊満なバストを晒したトップレス。そして下半身は黒いレースのショーツとストッキング、そしてそれを腰で止めるガーターベルトに彩られている。
流れるようにウェーブの挂かったブラウンヘアーは艶やかで、薄い部屋の光を受けて仄かに辉いて见える。
そして切れ长の目で、ふっくらとした唇を蔑むように歪ませながら足元の男を见下ろす。
「もう限界なの? 散々わたしの身体をオカズにしてオナニーしたじゃないですか。大病院の理事长先生ともあろう方が、ふふふ……无様ですね」
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女の侮蔑の言叶にも、男の性感は反応し、ペニスはビクビクと震える。そう、男は最早女の言叶だけで感じてしまうのだった。
「それに、お愿いをするのなら、それ相応のものを差し出して顶かないといけませんよ」
女の切れ长の目が妖しく光った。
「先生の病院、わたしに下さらないかしら」
「うう、それは……」
男は顔を挙げる。それは泣き出しそうなくらい苦闷でくしゃくしゃだった。大の男の贯録は何処にもない。
☆
男――高下新(たかした あらた)は、医疗法人高下会の运営する高下病院の若き理事长を务めており、自分も现役内科医として医疗の现场に立っていた。経営にも医疗にも高い评価のある新は、病院のスタッフからも、また患者からも好感を持たれており、また同业者からもその経営手腕等に関しては尊敬すら集めていた。妻子がおり、妻もまた高下会の病院で医师を务めている。夫妇仲が不穏だという话はなく、パーティ等にはよく夫妇そろって参加する姿が见られていた。
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しかし、そんな好人物である新にも公には出来ない部分があった。
それが、目の前の女――柏原爱理との関係である。
爱理は多くの産业を伞下に置く财阀グループの一企业?大凑贸易の社长秘书だ。新とはその贸易会社と同グループの商社が开催するパーティで出会った。その商社は、医疗関係の器具も取り扱っており、高下会とも取引があったのである。
一目见るなり、新は爱理の虏になった。実は新は无类の女好きなのである。女性に対する姿势は绅士的かつスマートなのだが、院内のナースを始め医疗事务员でも新が手を付けた职员は少なくない。ハンサムで好人物な新の绅士的な振る舞いに、女达は自分自身を许し、决して新との関係を口にしようとはしなかった。自分だけの理事长先生という幻想が、彼女达の口を塞いでいたのである。
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