「うう……っ、チャラも少しはフォローしてくれても……。
うわーん。ひどいよー」
「あゃははっ! 魔王さま、ごめんねー! よーしよし?」
「やめろって……? ううっ……」
さすがに魔王が不悯に思えてきたので、僕はハンカチを渡すことにした。
「ありがと……。まあ、悪意は感じなかったから别にいいんだけど……。
それで、チャラを连れて行くの?」
「まあ……、僕の村に一绪に……」
当初の目的は妹の医疗费を手に入れるため、ここに来たのだ。
手に入れることはできなかった。
妹に、どう言おうか……。
「そっか。お幸せに。
それじゃあ、补助金を给付しないとね。4番窓口で申请してね」
「申请?」
「梦魔と恋に落ちて一绪に帰ったけど、お金が无くて别れちゃうこと、多くてね。
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だから、先月に施行したの。补助金贳って帰れば、しばらく暮らせるでしょ」
「……、えっと、そうなんだ」
「ねえねえ、魔王さま? お金の使い道はなんでもいいんだよね」
「いいけど、チャラ。独り占めするのはダメだからね」
魔王が言うと、チャラが微笑んだ。
「だーいじょうぶ? ぜーんぶあげるから?
ねっ? 好きに使っていいよ? 妹の治疗费にぜーんぶね?」
「……、ありがとう……」
末永くお幸せに、と魔王さまに见送られて、僕はチャラと一绪に魔王城を后にした。
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